抗拒不能を言い訳に性暴力無罪判決!問われているのは正義を忘れた裁判官自身だ!




裁判員裁判にすればこんな馬鹿な判決が続くことは無かった。悪質性暴力は殺人事件と同じ人格破壊犯罪だから裁判員裁判にすればよい。

その前に、正義感を失った裁判官を罷免すればよい。



「抗拒不能」って誰の都合で考え出された概念だろう。

それと、義父から少女時代から継続して性暴力被害を受けた女性の問題とどういう関係があるのだろう。

人としてやってはいけないことをこの義父はやってきたのに司法は理屈をつけて放置しているのか。

同意の有無、抵抗の有無に寄らず犯罪だろう。

この裁判官が本当の馬鹿なんだ。人格不能。人間不能。それを証明しない限りこの裁判官は地獄で火あぶりだろう。


抗拒不能


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https://news.yahoo.co.jp/byline/sonodahisashi/20190515-00126022/

同意していない実の娘に性交を強制した父親はなぜ無罪になったのか―準強制性交無罪判決について―
 

園田寿  | 甲南大学法科大学院教授、弁護士
5/15(水) 2:42

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性暴力と性暴力無罪判決に抗議 東京駅前で「スタンディング」開催(写真:Duits/アフロ)
■はじめに

 すでにマスコミ等で大きく報道されていますが、平成31年3月26日の名古屋地裁岡崎支部判決は、父親が19歳の実の娘に対して行った準強制性交行為について、「娘の同意は存在せず、極めて受け入れがたい性的虐待に当た」るが、(準強制性交等罪の要件である)「抗拒不能だったとはいえない」として、無罪としました。

 被告人の行為は「鬼畜の仕業」というに等しい行為ですが、無罪とした裁判所の論理に社会は驚きをもって反応しました。性犯罪に関する判決で、これほど世間の注目を浴び、社会の強い拒絶反応を引き起こした判決もそんなに多くはないと思います。3月には、他にも何件かの性犯罪事件の無罪判決が相次いでおり、これらを受けて、5月13日には性被害当事者を中心とした団体が、法務省と最高裁に刑法やその運用の見直しなどを求める要望書を提出しました。

「2020年に刑法見直しの実現を」 続く無罪判決を受け、法務大臣に要望書提出

 平成29年に刑法典の性犯罪規定について大きな改正があり、性犯罪の罪質そのものが、被害者の性的自由を重視する考え方から、被害者の性的尊厳や性的不可侵性に重きを置こうとする方向に変わろうとしている中、この判決についてどのような問題が見られるのかを検討したいと思います。
■岡崎支部判決の内容

 判決についてはすでにネットでも公にされていますが、その事実と判断は次のようなものでした。

 被告人は、被害者A(実娘)が中学2年生の頃からAに対して性交等を行うようになり、それはAが高校を卒業するまでの間、週に1~2回の頻度で行われていた。Aは抵抗していたが、被告人を制止するには至らず、むしろ専門学校入学前からは性交の回数が週に3~4回程度になっていた。そのような中で、被告人がAに対して行った、平成28年8月と同年9月の2回のそれぞれ別の場所で行った性交が準強制性交等罪(刑法178条2項)に該当するとして起訴された。

    刑法178条2項 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条の例による。(法定刑は、5年以上の有期懲役)

 以上のような事実に対して名古屋地裁岡崎支部は、以下のような理由から、無罪を言い渡しました。

 「本件各性交に関していずれもAの同意は存在せず、また、本件各性交がAにとって極めて受け入れ難い性的虐待に当たるとしても、これに際し、Aが抗拒不能の状態にあったと認定するには疑いが残る」。

 刑法178条2項の定める抗拒不能には、「身体的抗拒不能と心理的抗拒不能とがあるところ、このうち心理的抗拒不能とは、行為者と相手方との関係性や性交の際の状況等を総合的に考慮し、相手方において、性交を拒否するなど、性交を承諾・認容する以外の行為を期待することが著しく困難な心理状態にあると認められる場合を指すものと解され」、心理的抗拒不能状態にまで至っていることに合理的な疑いが残る場合は、同罪の成立を認めることはできない。

 「本件各性交当時におけるAの心理状態は、例えば、性交に応じなければ生命・身体等に重大な危害を加えられるおそれがあるという恐怖心から抵抗することができなかったような場合や、相手方の言葉を全面的に信じこれに盲従(原文ママ)する状況にあったことから性交に応じるほかには選択肢が一切ないと思い込まされていたような場合などの心理的抗拒不能の場合とは異なり、抗拒不能の状態にまで至っていたと断定するには、なお合理的な疑いが残る」。(太字は筆者)

*判決文については、次を参照のこと。

江川紹子:裁判所はなぜ、娘に性的虐待を続けていた父親を無罪としたのか

前田雅英:刑法178条2項の「心理的抗拒不能」の意義~名古屋地裁岡崎支部平成31年3月26日判決 準強制性交等被告事件~
■「抗拒不能」とは?

 準強制性交等罪(刑法178条)とは、物理的あるいは心理的な方法で被害者の抵抗を封じるか、少なくとも抵抗が困難な状態にして、性交等を行ったり、そのような状態にある被害者に対して性交等を行ったりすることを処罰する規定です。刑法は被害者のそのような状態を「抗拒不能」という言葉で表現しています。典型的な例としては、睡眠薬やアルコールを飲ませて意識を失わせて性交等を行う場合です。

 問題となるのは、抗拒不能の程度です。とくに心理的な抗拒不能の程度が問題になりますが、過去の判例では、心理的に拒否の意思表示がまったくできないような状況でなくてもよいとされています。これは、一般の強制性交等罪(刑法177条)では、性交の手段として暴行や脅迫が要件となっていますが、これは被害者の抵抗を完全に封じてしまうほどの強いものでなくてもよく、抵抗が著しく困難な程度であればよいと解されており、準強制性交等罪でもこれと同じように解釈されています。

 具体的には、次のようなケースに刑法178条が適用されてきました。

    教会の信者であった少女に対し、被告人の指示に従わなければ地獄に堕ちて永遠に苦しみ続ける旨説教して姦淫した事案(京都地裁平成18年2月21日判決)
    性交しなければ病気を治療できない等とだまされた被害者が、それを医療行為であると誤信したのに乗じて姦淫した事案(名古屋地裁昭和55年7月28日判決)
    就職斡旋のための身体検査を装って14歳の少女を姦淫した事案(東京高裁昭和31年9月17日判決)
    プロダクション経営者が、女子学生らにモデルになるためには必要であると言って全裸にさせて写真撮影するなどした事案(東京高裁昭和56年1月27日判決)
    被害者が姦淫行為を拒めばその身近な者に危難が生じると誤信させて姦淫した事案(東京高裁平成11年9月27日判決)
    女子高生に対し英語の個人レッスンをリラックスして受けるためであるとして下着を脱いで着替えさせ、わいせつ行為に及んだ事案(東京高裁平成15年9月29日判決)

 以上のような過去の裁判例を見ますと、裁判所が考えている「(心理的な)抗拒不能」の程度は、それほど高いものとはいえないように思え、岡崎支部判決はそれらに比べるとかなり厳しい解釈をとったのではないかとの疑問を禁じえません。

 この点は、次の類似のケースである最高裁(第一小法廷)平成28年1月14日の事案と比べるとよりはっきりすると思います。この事件では、第一審は被害者が「抗拒不能」状態にあることを否定しましたが、控訴審では肯定し(ただし、故意がなかったとして無罪)、最高裁も控訴審の判断を支持しました。
■最高裁(第一小法廷)平成28年1月14日の事案

 これは、被告人が、自ら主催するゴルフ教室の生徒である被害者(当時18歳)を、ゴルフ指導の一環との口実でホテルの一室に連れ込み、恩師として信頼していた被告人の言動に強い衝撃を受けて極度に畏怖・困惑し、思考が混乱している状態の被害者を姦淫したとする事案です(本件は、岡崎支部の事案と被害者の年齢がほぼ同じであり、被告人と被害者の関係[師弟関係と親子関係]も類似しており、さらに被害者本人は性交に同意していなかったという点において類似しています)。

 第一審(鹿児島地裁平成26年3月27日)は、被害者が被告人との性交を拒否しなかった原因としては、信頼していた被告人から突然性交を持ちかけられたことによる精神的混乱に陥っていた可能性があるが、その程度は「抗拒不能」に陥るほどではなく、自分から主体的な行動を起こさなかった可能性を排斥できず、被害者が「抗拒不能」状態であったことの合理的な疑いを超える証明はできていないとして無罪を言い渡しました。

 第二審(福岡高裁平成26年12月11日)は、「被害者において、不承不承であれ、被告人との性交に応じてもよいという心情にあったことをうかがわせる事情は全く見当たらず」、被害者は「逃げようのない深刻な状況に直面したわけであって、被害者が、信頼していた被告人から裏切られて、精神的に大きな混乱を来していたことは優に認められる」。また、「具体的な拒絶の意思表明をしなかったのも、このような精神的な混乱のためにそれらができなかったものと考えられ、被害者は、強度の精神的混乱から、被告人に対して拒絶の意思を示したり、抵抗したりすることが著しく困難であったことは、明らかである。」として、当時被害者が「(心理的に)抗拒不能」の状態にあったことを認めました(ただし、被告人は被害者が「抗拒不能」の状態にあるとは認識しておらず、被害者が性交に同意していたと錯誤していたために、準強制性交の故意はなかったとして、無罪の結論は維持しました)。

 そして、最高裁も福岡高裁の判断を支持し、上告を棄却しました(無罪が確定)。
■まとめ

 岡崎支部は、被害者が被告人との性交に同意していなかったことは認めており、さらに抵抗が困難な状態にあったことも肯定しています。そして、裁判では、被告人による性的虐待等が積み重なった結果、心理的に抵抗できない状況が作出され抗拒不能の状態にあたるとした、精神科医の鑑定意見も出されました。

 しかし、岡崎支部は、被害者の心理状態は、「被告人との性交を承諾・認容する以外の行為を期待することが著しく困難な程度」とは認められないと判断しました。準強制性交罪が成立するには、「人格を完全に支配し、服従・盲従(原文ママ)せざるを得ないような強い支配従属関係」が必要だというのが岡崎支部の「(心理的)抗拒不能」についての理解です。しかし、これは最高裁の解釈と比較すると、「(心理的)抗拒不能」の程度としては、かなり高いものであるといえるでしょう。

 最高裁の事案と岡崎支部の事案が異なる重大な点は、被害者が中学2年生の頃から週に何回か性交を継続的に挑まれ、それが数年間続いていることです。被害者の精神的・肉体的苦痛は、想像を絶するものだったでしょう。本件の被害者が「(心理的)抗拒不能」の状態になかったとする岡崎支部の判断は、最高裁の事案と比較しても理解が困難です。被害者は、長期間に渡る父親からの性的虐待を受けて、被告人に対する抵抗の意思・意欲を奪われた状態にあったといえ、被告人に精神的に強く支配された状態で本件性交が行われたと思います。確かに、「抗拒不能」は、最終的には裁判官がみずからの経験則に基づいて判断する法的な概念ですが、岡崎支部の裁判官が依拠する経験則は、多くの人びとによって共有されているものとはズレているように思わざるをえません。

 なお、最高裁の事案では被告人の故意が否定されて無罪になったわけですが、本件では性的虐待が長期間に渡って行われており、それが被害者の意に反するものであることは、性交を拒んだ際に被告人が暴力を振るったこともあったことから、被告人は重々承知していたと断定できます。(了)


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https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190515/KP190514ETI090007000.php

性暴力の処罰 被害者置き去りにするな

 性被害の事実を認定しながら、加害者を無罪とする司法判断が相次いだことに抗議する声が広がっている。東京や大阪ではデモが毎月行われ、性暴力被害者らの団体は刑法の見直しを求める要望書を法相に出した。

 きっかけの一つは、名古屋地裁岡崎支部の3月の判決だ。19歳の娘と性交し、準強制性交罪に問われた父親を無罪とした。抵抗できない状態(抗拒不能)だったとは言えないとの理由である。

 判決は、中学生の頃から性交を強要され、娘は抵抗する意志を奪われたと認定している。にもかかわらず、なぜ罪を免れるのか。

 刑法では、暴行や脅迫によって性交をした場合は「強制性交罪」が、抗拒不能に乗じた場合は「準強制性交罪」が成立する。言い換えれば、同意なく性交を強要しても、暴行・脅迫、抗拒不能の要件を欠けば処罰されない。

 しかも、抗拒不能の認定には、抵抗が著しく困難だったことが必要とされてきた。それが地裁支部の判決につながっている。

 一方で、抗拒不能ではあったが故意が認められないとして無罪を言い渡した事例もあった。酔いつぶれた女性と性交した男性について、女性が許容していると誤信する状況にあったと認定した福岡地裁久留米支部の判決だ。

 これでは、同意があると加害者が勝手に思い込めば免責されることになり、被害者は置き去りにされてしまう。納得いかないと声が上がるのは当然だろう。

 被害当事者らは、暴行・脅迫や抗拒不能の要件について撤廃を含めた見直しを要望している。2017年の刑法改正で強姦(ごうかん)罪の罪名を強制性交罪に改めた際にも要件から外す意見は出ていたが、見送られた経緯がある。

 法相への要望ではさらに、同意がない性行為を犯罪として処罰することを求めた。英国をはじめ欧米では、同意がない性交を犯罪としている国が目に留まる。ただ、同意の立証は難しい。冤罪(えんざい)につながる懸念が指摘されていることも踏まえ、慎重に検討したい。

 17年の刑法改正は、共謀罪法や加計学園問題のあおりで、国会で審議が尽くされたとは言いがたい。付則で定めた「3年後の見直し」に向け、性犯罪の成立要件をあらためて議論すべきだ。

 性暴力は心に深い傷を負わせ、人間の尊厳を損なう。処罰だけで被害はなくせない。法の見直しと同時に、同意がない性行為は性暴力だということを社会の合意にしていく取り組みが欠かせない。

(5月15日)


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https://mainichi.jp/articles/20190510/k00/00m/040/173000c



性犯罪の実態、司法は理解しているのか……無罪判決めぐり専門家ら議論

毎日新聞2019年5月10日 18時48分(最終更新 5月10日 20時47分)

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性犯罪無罪判決を考えるシンポジウムに約150人が参加した=東京都千代田区で2019年5月9日20時4分、塩田彩撮影

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 各地の地裁で3月、性犯罪の無罪判決が相次ぎ、被害者や支援者らから疑問や批判の声が上がっている。今月9日、東京都千代田区で「強制性交等罪―続く無罪判決から問題点を考える―」と題したシンポジウムが開かれ、被害者支援や加害者更生に携わる専門家が、性犯罪と司法の課題を議論した。【塩田彩/統合デジタル取材センター、写真も】

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 無罪判決はいずれも3月、福岡地裁久留米支部▽静岡地裁浜松支部▽名古屋地裁岡崎支部▽静岡地裁――で審理された4件の別々の公判で言い渡された。地裁岡崎支部では、当時19歳の長女と性的行為に及んだとして父親が準強制性交等罪に問われた。判決は、長女が父親に中学2年の頃から性的虐待を受け、「抵抗する意思・意欲を奪われた状態にあった」と認定。「性交は(長女の)意に反するものだった」と認めた一方、「抗拒不能(抵抗できない状態)にまで至っていたと断定するには合理的な疑いが残る」として父親に無罪を言い渡した。

 こうした判決などに対し、ツイッター上では、性被害の実態を司法が理解していないという意見や、刑法そのものの不備を指摘する声が続出した。
シンポジウムで、相次いだ性犯罪無罪判決について語る弁護士の上谷さくらさん(右)と斉藤章佳さん=東京都千代田区で2019年5月9日20時4分、塩田彩撮影

    ◇

 性暴力被害者支援に携わる臨床心理士の斎藤梓・目白大専任講師は、シンポジウムで「被害者支援や当事者にとっては当たり前のことが、司法で当たり前と認定されないと感じた」と発言。地裁岡崎支部に加え、静岡地裁の事件でも被害者が12歳の実子だったことから、「性的虐待や(被害者と加害者が顔見知りの)関係性の中の性被害は抵抗できるのか」と問題提起した。

 斎藤さんは、性的虐待や関係性の中の性被害では、被害者は、自分の身に何が起きているのかよく分からない▽被害を訴え出ると他の家族に影響が及んだり、家庭内暴力があったりして抵抗できない状態になる▽秘密にすることを強いられる▽被害が継続するほど訴え出ることが難しくなる――という事態に陥ると説明。「頑張って抵抗しても失敗すると無力感にさいなまれ、ますます抵抗できなくなる」と指摘した。

 2017年の刑法改正で、親などによる18歳未満の子どもへの性的行為を処罰する「監護者性交等罪」が新設され、加害者の「暴行・脅迫」や、被害者の「抗拒不能」状態がなくても、罪が成立するようになった。ただ、地裁岡崎支部の事件は被害者が当時19歳だったため監護者性交等罪で起訴できず、「抗拒不能」が認定されなければ、罪に問えないケースだった。斎藤さんは「抵抗できないことこそが関係性の中の被害の特徴。裁判官が『抗拒不能』を判断するには、心理学・精神医学的知見や被害者心理の理解が不可欠だ」と訴えた。

    ◇

 性犯罪加害者の更生プログラムに取り組む大森榎本クリニック(東京)の斉藤章佳・精神保健福祉部長は、治療に携わる別事件の加害者30人に今回の無罪判決の感想を聞き、発表した。「真っ先に『被害者にも落ち度があったのでは……』と感じてしまう自分自身に気づくことができた」と自省する感想があった一方、「抵抗する意思や意欲を奪われた状態など存在するのか。本当に心の底から嫌ならどんな手を使ってでも抵抗できるはずだ」という意見もあった。

 また、「問答無用で刑務所送りにしたほうがいい」「おぞましい事件で判決に疑問を感じる」という意見も。斉藤さんは「(感想を述べた加害者らは)他人の事件は客観的に見ることができる一方、自分の事件では『相手にも落ち度があったのでは』という被害者意識が出る」と話した。

 斉藤さんは「目の前にいる加害者は日本社会の縮図。彼らは性犯罪者になりたいと思って生まれるのではなく、社会の中で学習し性犯罪者になる。日本社会に前提としてある女性蔑視や男尊女卑の価値観を変えなければ、性犯罪は再生産されていく」と語った。

    ◇

 新聞記者出身の上谷さくら弁護士は、4件の無罪判決の問題点を指摘した後、マスコミの報道のあり方について「法律の専門家でなくとも、傍聴席で判決を聞いて『何かおかしい』と思ったら、その肌感覚を大事にしてほしい。まずはそうした事実が世間に知られることが重要」と呼びかけた。

 また、抗議集会の参加者に対し、一部の弁護士らがツイッター上で「素人」「判決文を読んでいない」などの批判を繰り広げたとして、「無罪判決がおかしい、と怒っている人たちは、こんなことがまかり通る国でいいのか、変えていかなければいけないと本気で考えている。おかしいと感じることにおかしいと声を上げていけばいい」と語った。


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https://www.bengo4.com/c_1009/n_9625/

2019年05月12日 10時14分

性犯罪「無罪判決」相次ぐ 「判断には被害者心理の理解が不可欠」専門家が訴え
 


シンポジウム「強制性交等罪―続く無罪判決から問題点を考える―」で登壇した上谷さくら弁護士(右)と斉藤章佳さん=東京都千代田区・日比谷図書文化館(5月9日、猪谷千香撮影)

今年3月、性犯罪が問われた裁判の一審で、無罪判決が相次いだ。最初に報じられたのは、テキーラを一気飲みさせられた女性に対し男性が性行為に及び、準強姦罪で起訴された事件。福岡地裁久留米支部は3月12日、男性を無罪とする判決を下した。

その後も、全国で3件の無罪判決が続いたことから、ネット上では判決への批判が高まり、性犯罪の刑法改正を求める署名活動がスタート。5月11日には東京、大阪、福岡で性暴力と性暴力判決に抗議する「フラワーデモ」も行われた。

「無罪判決」はなぜ続いたのか。性暴力の被害者支援や、被害者や加害者の臨床に携わっている専門家が登壇するシンポジウムが5月9日、東京都千代田区の日比谷図書文化館で開かれた。イベントでは、被害者支援の立場から考えた裁判のあり方が話し合われ、専門家からは、性暴力を受けた被害者がどういう状態に陥るのか、その後も続く苦しみや恐怖を知ってほしいという意見が交わされた。(弁護士ドットコムニュース編集部・猪谷千香)
●今年3月で4件の無罪判決

今回のイベントで話題となったのは、次の4件の無罪判決だ。

【3月12日・福岡地裁久留米支部】 テキーラを一気飲みさせられた女性に対し男性が性交に及び、準強姦罪で起訴された裁判。報道などによると、判決では女性が抵抗できない状態だったことは認定したものの、女性が性交に同意していると男性が誤信する状況だったとして「故意」を認めず、男性に無罪判決を下した。

【3月19日・静岡地裁浜松支部】 40代のメキシコ国籍の男性がコンビニ駐車場で声をかけた面識のない20代女性に対して、強制性交し、けがをさせたとして、強制性交致傷の罪に問われた裁判。判決では、女性が「頭が真っ白になった」ため、抵抗できなかったという検察の主張を認めたが、男性からみてわかる形で女性が抵抗を示していたとはいえず、「故意」は認められないとして、男性に無罪判決を下した。

【3月26日・名古屋地裁岡崎支部】 父親が19歳の娘に対する準強制性交の罪に問われた裁判。長女が中学2年生の頃から頻繁に行われていたといい、長女が服を脱がされないように抵抗したところ、父親からこめかみのあたりを数回拳で殴られたり、太ももやふくらはぎを蹴られた上、背中を足で踏みつけられたりしたこともあった。判決では、長女の同意はなく、抵抗し難い心理状態だったと認めつつも、父親に服従せざるを得ないような強い支配従属関係にあったとは言えず、「抗拒不能だったとはいえない」として、無罪判決を下した。

【3月28日・静岡地裁】 父親が当時12歳だった長女に対し、2年間にわたり性行為を強要していたとして、強姦などの罪に問われた裁判。判決では、長女の証言が変遷したことや、7人家族で同居していた家族が誰も気づかなかったというのは不自然であることから、被害者の証言が信頼できないと判断、無罪判決を下した。なお、父親が携帯電話に児童ポルノ動画を所持していたとする罪については、罰金10万円の有罪判決だった。
●加害者にある「認知の歪み」、背景には女性蔑視の価値観も

この日開かれたイベント「「強制性交等罪―続く無罪判決から問題点を考える―」ではまず、加害者の臨床に携わっている精神保健福祉士で、大森榎本クリニック・精神保健福祉部長、斉藤章佳さんが、これらの判決について、再犯防止プログラムに取り組む性加害者30人にヒアリングした結果を報告した。

斉藤さんは「性加害者には認知の歪みがあります。加害者は刑事手続の段階で罪を軽くしたいと考え、被害者に与える影響を考えずに自己中心的な捉え方をします」と指摘。ヒアリングの中では、静岡地裁浜松支部の判決に対し、「真っ先に、『被害者に落ち度があったのでは…』と感じてしまった」といった反応があったと紹介した。

しかし、ある加害者からは、静岡地裁の判決について「長女の証言が変遷するのは明らかにPTSDの影響」といった被害者に寄り添った回答が得られるなど、再犯防止プログラムの効果もみられたという。「性加害者はその(加害の)瞬間で終わり、被害者についても覚えてないことがあるが、被害者にとっては、その後もずっと影響は続きます。その後を知ることで、想像力を働かせることができる」とした。

斉藤さんは、ヒアリングの結果からあらためて、「性暴力は決して被害者の責任ではない。加害者の責任であり、加害者には再発防止責任がある」とし、刑事裁判とは別に、責任のとり方をどうするかが課題だとした。また、「彼らは性犯罪者として生まれたわけではなく、社会の中で学習して犯罪者になる。前提としての価値観である男尊女卑や女性蔑視を変えていかなければなりません」と語った。
●気づいたら抵抗できない状態で行われる家庭内の性的虐待

また、被害者に寄り添って活動をしている臨床心理士で目白大学講師、斎藤梓さんは動画中継で参加した。「被害者支援の視点から考える裁判」として、判決でも判断のポイントとなった被害者の「抵抗」や、「抗拒不能」について、最新の臨床研究から知見を述べた。

まず、被害者は、見知った人からの加害だった場合など、それが性被害であると認識できない場合も多く、認識できなければ抵抗も困難であるとした。また、親子間などの関係性の中では、被害に対して抵抗できないことが特徴と指摘。加害者は日常生活の中で上下関係を作り、被害者をおとしめて弱体化させ、逃げ道をふさいで性交を強要するとした。

「家庭内で起きた性的虐待は、家庭内暴力があったり、家族が人質に取られていたり、気づいたら抵抗できない状態で行われることが多いです。加害者からは秘密にしろと言われ、継続すればするほど、開示が難しくなります。がんばって抵抗や開示を試みても失敗すれば、無力感に陥り、ますます抵抗できない状態になります」と斎藤さん。

その上で、裁判で「抗拒不能」と判断するには、心理学や精神学的な知見、被害者の心理の理解が不可欠であると指摘した。「もし被害者の抗拒不能を否定するのであれば、それなりの根拠を持ってほしいです」と訴えた。
●19歳の長女に性交をしていた父親はなぜ無罪になったのか

最後に、性被害にあった女性を支援している立場から、上谷さくら弁護士がそれぞれの判決を解説、その問題点を指摘した。「3月は判決が多く出される時期ではありますが、有罪率が99%を超えると言われる日本の刑事裁判で、1カ月に報道されているだけで、性犯罪の裁判が4件も無罪判決となれば、被害者支援の立場からは、こころ穏やかではありません」として、「性犯罪の場合は、法律の要件がとても厳しいです。背景として、そもそも法律の定め方に問題点があるかもしれません」と述べた。

そのうち、19歳の長女に対する準強制性交罪に問われた父親が無罪となった判決(名古屋地裁岡崎支部)については、次のように疑問点を指摘した。

「裁判所は『抗拒不能とまではいえない』という判断をしていますが、その際に精神科医による被害者の精神鑑定をしています。精神科医は、『性的虐待などが積み重なった結果、被害者は抵抗しても無理ではないかという気持ちになり、被告人に抵抗できない状況だった』としました。

裁判所は、この判定を信用が高いと認めましたが、法律判断としての抗拒不能に関する判断をなんら拘束するものではないとして、この意見を採用していません。専門家の意見は扱いが難しく、医師の意見は絶対的なものではないですし、裁判所の判断が別であるということはその通りです。ただ、高い信用性を認めながら、なぜ採用しなかったのかという説明が判決文を読み限り、不十分だし不合理だと思いました」

上谷弁護士によると、これら4件の無罪判決のうち、静岡地裁の裁判をのぞいて3件が控訴されたという。
●無罪判決をめぐる「感覚のズレ」が話題に

続くパネルディスカッションでは、一般人と判決との「感覚のズレ」が話題になった。上谷弁護士は、友人に「なぜ、娘をてごめにした父親が無罪なんだ」と聞かれたという話を披露、「これが一般国民の感覚なんだと思います」と話した。

質疑応答では、会場の一般参加者から、「今回の無罪判決は、法曹界ではどのように受け止められているのでしょうか。ネットを見る限りでは、無罪判決を批判する人を批判する弁護士がかなりいたようです」という質問があった。

これに対し、上谷弁護士は、「被害者支援を熱心にやっている人は、相当色々なことを思ったはずです。(一部の弁護士から)被害者や支援をしている人たちに対するバッシングが起こり、なぜ被害者や支援者の意見に耳を傾けることができないのだろうかと思いました」と答えた。

また、「被害者が裁判を起こしても、司法に認知の歪みがあったら救われません。法曹界の人たちはなぜ、一般人、被害者の感覚とズレているのでしょうか。これを変えるためにはどうしたらいいでしょうか」という質問も寄せられた。

上谷弁護士は、「現在の刑法が改正された際の付帯決議で、検察、警察、裁判官は被害者について勉強しなさいと言われ、一生懸命取り組んでいると思います。ここ数年で、裁判官も劇的に変わったと思われる部分もあります。裁判所も私を研修に呼んでくれます。『どこで先生が怒っているのかを聞きたい』と言ってくれますね。自浄力があると思います」と期待を寄せていた。

(弁護士ドットコムニュース)



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今の馬鹿司法の考え方は、

セックスを強要されたと訴えるときに、強要~抵抗できない状態~=抗拒不能であることを「被害者」が証明しなければいけない。「加害者」が合意であることを証明する義務はない。

暴力を受けて身体(精神も)にダメージを受けた時に、なぜ逃げなかったのか 被害者が証明する必要がある。それが出来なければ加害者は合意で殴りつけた済ますことができる。

なぜこのような理不尽と言うか正義感も公平感も欠落した法律が存在するか。

簡単でしょう。

セックスを金で買ったり、暴力で手に入れている人たちが、立法府の中にも多く存在する。もしくは蘇いう日立の代弁者に甘んじている人が多くいるからだ。男性議員が多いだけではない。闇のセックス議員が多いから。

抗拒不能支持議員の名前を出せばよい。

ついでに禁煙に反対する議員も再確認しておくことだ。



人が死んだら、病気か自殺で片付ける。



自分の娘を相手に何年もセックスを強要しておいて冤罪も何もないだろう。

どこへ逃げるの?

逃げ込む先の保護者が暴力を犯していて、抗拒不能も糞もない。この裁判官は業務を放棄しただけでしょう。

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