長崎県佐世保市~あまりにも悲しすぎる女子高生の事件


長崎県佐世保市~あまりにも悲しすぎる女子高生の事件

少しずつ言葉を交わし始めたようで、それらがメディアに流れてきている。一方で事前に危機を察知した医師が児童相談所に殺人事件を危惧する電話を入れたこともメディアに流れてきた。

電話を入れた医者がこの子は危ないと思って児童相談所に電話を入れているが相談所は一般論でアドバイスして済ます。その程度のことは誰でも知っている。まして医師なら常識以下だろう。緊張感のない公務員は役立たず。今回も咎めはないという保身の視点に終始している。

漏れ伝わる少女の言葉。少女は、再婚に反対ではなかった。金属バットで父親を襲撃したのは再婚とは関係ない。新しい母親とは直ぐに仲良しになった。松尾愛和さんへの恨みとかは無かった。人間の身体を見たい。

これらが全てではないだろうが、恐ろしい企みが透けて見えてくる。恐ろしい企みとは言いながらも、それは子供でも分かる単純な企みだ。何処から何処までか分かりようもないが多くは嘘だろう。意識した嘘か無意識の嘘か。他人には決して見せたくない心の奥を覗かれたくないから、こう言わざるを得なかった。

仲良しになった筈の新しい母親はどれくらい一人暮らしの彼女を覗きに行っていたかを調べれば直ぐに分かる。父親の訪問回数だって同じ事。

これだけ苦しんでいる娘のために父親と継母は一体何をしただろうか。楽しもうとしていたハネムーンを台無しにされた怒りと驚愕に支配されているのではないか。自分の仕事や財産への影響を心配しているだけでは無いか。

尊大な彼女。自分は決して虐げられていたのではない。私は全てを許していた。下世話な恨みなどは全く持っていない。

全て自分が仕切って思い通りに人生を動かしていたのだ。興味本位の悪さも自分の力を確かめるためだ。主体は常に自分の側にあり、今回もそうでなければいけない。誰かに言われたから、唆されたから、嵌められたから、何かをしでかした訳ではない。

嫌っていた父親の職業病。でもそれに自分は支えられている。自己矛盾の中で成長してきている。それでも主体は自分にあると信じていた。

実際は父親の企みの中で徐々に追い込まれて全く出口のないまま秒読みが始まった。

彼女のプランは中3の3学期。初めて知った挫折からの出口を探し始めて驚く。自分はのっぴきならないところまで追い込まれていた事実を知る。途方にくれたことだろう。気付いたときは全てのドアは閉められていた。高い窓から入ってくる小鳥に全てを託すしかなかった。自分が住んでいた世界との接点は今は小鳥だけになっていた。



海外留学は憧れだったかもしれないが喜んでくれる母親はもう居ない。今はもう全く意味のないことだ。

動物を傷つけると慌てふためいて自分のために走り回る親たちの姿が懐かしい。

行くところも帰るところも失って、学校に行かなくても誰も気に掛けない、やがてこの日本からさえ追放されてしまう。

彼女に何が出来ただろう?

高い窓から舞い降りてきた小鳥を血からずくで引き止めておくことしか出来なかった。あとは、永遠の時間とともに、居あや止まった時間とともに、そこに佇むだけだ。

記憶に残る景色がばらばらに映し出される。

自我がはっきりしたものになる前に不幸な出来事によって砕かれてしまった。その断片がそうまとうのようにきらきらと自分の周りを揺らぎながら回っている。







冷蔵庫から猫の首?。猫も彼女も可愛そうに。心がぼろぼろだ。たった2回のカウンセリング?。親または本人が求めたら何回でもやりますけどだって?それって超上から目線でカウンセリングでもなんでもない。命を大切になんていっていた長崎県は標語を作ればOKなの?。形式や手続きが大事でハートは関係ないみたいだ。

じっと耐えながら彼女が待っていたものは何だったか?。結局それは届かなかったのか?。時間の不可逆性の残酷さ。満たされない心のままに彼女は大人の入り口の高校生にまでなってしまった。過去など取り返せない。

これから必要になること:

信頼できるカウンセラーを傍において、自分自身による再評価。トラウマの認識。自我の再構成。許しあるいは帰依。



それにしても大事な、少ない友人を手に掛けるなんて、全くの自虐、自殺行為だ。行き場のなくなってしまった自分をとても肯定できなかっただろう。生贄は自己否定の代償行為なのか?。

一度か二度か接触しただけの医師でも彼女が心が壊れていることを理解したのに、父親も継母も気付かなかったのだろうか。そうではない。彼らは気付いていて放置したのだろう。自分たちでは既に何もできないと諦めたのかもしれない。高校へ入って強制的に環境を変えれば、海外に留学させて更に強制的に環境を変えれば、壊れた心は修復されると期待していたかもしれない。



家族も一生懸命だったと思う。残念ながらそれぞれの価値観で。一生懸命だったけど、一番大事な思いやりは少し欠けていた。父と母の幼少時代を見る必要がでてくるだろう。彼らもまた、家族、取り分け幼い子供らとの思いの共有は出来ていなかったのかもしれない。



彼女を孤立させ破滅させたのが誰かは今は誰でも知っている。最初から分かっていた人もいる。彼または彼女または彼らは、追放するだけで十分だっただろう。自己破壊と生贄は想定外だっただろうか、仮にそうなっても構わないと思っていただろうか。自分が犠牲者にならない限りは。

継母はびびっただろう。ホテルかどこかに避難したかもしない。



彼女が背負わされた十字架は誰が背負うべきものだろう?。そもそも彼女が十字架を背負う必要もなかったのに。無理矢理、人の道から外されてしまった彼女の無念はどんなものだったろう。毎日が地獄の日々だったのではないか。差し出された手は天使が姿を変えた一人の友人の者だけだった。






<女子高生の家族構成など>

佐世保クラスメート殺人事件の女子生徒の家族構成

父親:生年月日、出生地、父方の祖父母のデータ、父親の兄弟など。
母親:生年月日、出生地、母方の祖父母のデータ、母親の兄弟など。
結婚:時期
兄の誕生:
女生徒の誕生:
幼児期から小学生時代のトピックス:事件と家族の対応、父親と母親の仕事
弟(異母兄弟?)の誕生:弟を出産した浮気相手?のデータ
弟(異母兄弟?)の死亡:時期、原因、結果。
中学生時代のトピックス:事件と家族の対応、父親と母親の仕事
兄の進学:時期、進学先
母親の死亡:時期、原因、
金属バット襲撃事件:時期、場所、原因、結果
一人暮らし:時期、場所、理由、ケア(入居時の近所の挨拶
再婚:年月日、再婚相手のデータ・仕事、再婚相手の両親のデータ、交際期間(見合い?恋愛?浮気?、母親存命中に交際?)、結婚式の場所・出席者
留学:予定、準備状況(現地の手配、承諾、ビザ取得、・・・)
一人暮らしのサポート:定期的な訪問
留学までのカウントダウンと殺人計画日程表



人としてしてはいけないことを彼女がしてきたことが意味するのは彼女は悲鳴をあげていたということだ。なぜか?。愛された実感を確かめる。仕事よりも大切な自分に向かい合う家族の存在。人前のパフォーマンスではない本物の実感。

父親も母親も忙しくしていた家では本気で悲鳴・叫びに耳を傾ける人はいなかった。兄は受験で忙しいしやがて家を離れる。

悪さをしたら医者へ行って時間を過ごす。悲鳴は全部空振り。動物虐待は立派な犯罪だけど法律を職業にする親がそれを押し隠す。なぜ?。父親は(おそらく母親も)体面が最優先。それは一貫している。金属バット事件は立派な傷害事件だけどこれも伏せられた。

愛情に見守られての留学の話ならポジティブになれるが厄介払いの留学は二度と日本に戻れないかもしれない片道切符にも見える。自分に対する合法的な死刑執行なのだ。そのように理解しても不思議ではない。

彼女の悲鳴がエスカレートしているのに、父親はさらに彼女遠ざけようと逆のエスカレーションをしていった。父親は一種のギャンブルをやっていた。後1か月もすれば彼女を国外に出せる筈だった。人を殺すかもしれないと分かっていて、自分の家にさえ勝手に入られなければ我が身は安全。誰かが犠牲になるかもしれないというギャンブルだ。



父親は謝罪コメントを出したが、自分が犯した罪という認識に欠けている。娘の犯罪ではなくて親の犯罪という認識が全くない。娘に対しても社会に対しても裏切りを続けているのは父親でしょう?。



嘘つき父親?

父親は謝罪文の中で遺書の助言に従ってきたというが、実際は一人暮らしでなく入院を進められていたのに父親が拒否したということと矛盾する。父親はこういう事態に至っても平気で嘘をつく人?。素直に情報を読んでいくとどこかに嘘があるように見えてしまう。

説明不足があったらしく更なるコメント(説明)が出された。嘘つきな訳ではない。再婚相手に殺人予告?をしたことを受けて、父親は医師たちと話し合った。入院は難しいとする医師もいたようだ。警察に話をしないで児童相談所へ先ず話すとか、 日曜はだめで、月曜にしたとか、まあ、いろいろ。

全部が言い訳に聞こえる。なぜか?。大人たちがご都合を話しているだけに見える。彼女(女生徒)に寄り添う発想がゼロ?。女生徒が不在の状態で何を話していたんだろう。危険と考えたら、なぜ誰も付き添わないのか?。大人の体面を話し合って、本人(女生徒)不在じゃないか。

誕生日の食事を楽しみにしていた?と言っておいて、相談所に電話を入れる。まだ遠い話と思っていた。直接接触しなければ緊張感は持てない。どこまでも彼女とは距離を置いているようだ。なんか変でしょう。

まるで他人だね。例えば;

近所に変な子供いる。 学校にも行っていないらしい。しかも一人暮らしだって。最近になって物騒なことを口走っている、気持ち悪いから病院入れてしまおうか、嫌、どこかの児童相談所に連絡してはどうか、とか。今日は休みだから月曜日だね。なんて。

この父親はどこまで行っても救われない。子どもと正面から向かい合わないのだ。最初は自分の意志だったろう。いつか負い目が積み重なって向かい合う勇気もなくなっていた。




彼女の心の傷、その原因を考えると自分に問題が降りかかるから、対処療法で済まそうとしているのかな。

留学直前の誕生日が彼女の決めたXデーだったのか。犯行はこの日でなければいけなかったのかもしれない。



継母への人を殺す話をしたのは、彼女の警告なんだ。最終警告。警告の意味は父親しか分からない。父親が勝手に決めた数々のことを拒否する警告だ。警告は、しかし、完全に無視されたのだ。「人を殺す」と真面顔で口にするのは相当のことだ。直ぐに大騒ぎになるのが一種の期待値だが、何も変わらず予定通りの誕生日の食事?。ブチ切れて、これはもうやるしかないと考えただろう。警告を聞いておいて無視されるのだから、既読無視(鬼毒虫)どころじゃない。やれるもんならやってみろと大人たちは突き放したようなものだ。馬鹿な父親と大人たち。



最悪のシナリオはずっと繰り返されてきた。

娘が投げるマイナスストロークを父親はおそらく一度も正しく受け止めていない。問題を直視しないで距離を開けるだけ。マイナスストロークはエスカレートして強くなればなるほど父親はますます遠ざかる。

父親が家庭・家族をないがしろにして浮気をして、怒った娘が父親に強く抗議したら、彼はどうするのか?。抗議を無視したら、次の抗議はもっと強くなる。この事件の警告は最後の抗議だったにも関わらず又しても無視された。

彼女は馬鹿ではない。強い意志と実行力がある。「赤と黒」の主人公のように振る舞っただけだ。



父親の見苦しい言い訳めいたコメントは、父親の罪の深さを改めて印象付ける。

最初に心を閉じたのは父親だ。父親自身の罪なのだ。父親の罪の最初の犠牲者は娘の方だ。今回の事件は父親自身の罪だによるものだという認識が今なお持てていないのだろうか。

どこの家の親にも程度はさておいてこのような事件はありうることだ。いろいろな形で心に傷を残しているだろう。そしていつかは償うことを求められるだろう。

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