「妥協」って何ですか?良いこと?悪いこと?

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「妥協」って何ですか?良いこと?悪いこと?


「妥協」自身は全力を尽くして漸く達成する現実的な境界線(限界点)を見極めること。自分の能力、置かれた環境の現実を冷静に見据えて導く結論。対峙する相手がいる時は、個人であれ組織団体であれ、相互の力量や意向を踏まえて、双方の限界点を一致させること。

良く勘違いされること、嫌、正しくはよく間違えられることは、「まだ頑張ることが出来たのに途中で頑張るのをやめただけ」とする態度だ。「自分は遠慮して相手に譲った」とする恩着せがましい態度。全く潔くない振る舞いだ。

妥協は「するもの」でなく、「せざるを得ないもの」なのだ。全力を尽くした結果なのだ。国家の外交は妥協の連続になる。

ところが、

「妥協的」となるとニュアンスはかなり変わって来る。争点に対して全力を尽くすことはない。争うことで自分のハートを痛めたくない。相手が個人であれ、企業とか団体とかであれ、ギリギリまで頑張ることは苦痛を伴うこともある。それを避ける態度だ。時には自分自身に対しても目標を追及する態度が中途半端なものになる。

妥協的な態度は否定されることが多いが、平和により高い価値を求める場合は妥協的な態度は認められるべきだ。自分の心の平和も大事。妥協を目指す頑張り屋と妥協的な平和主義者では勝負にならないが、損して得取れということだ。

妥協的な人にとって妥協は「せざるをえないもの」ではなく「するもの」なのだ。

妥協も妥協的も決して悪いことではない。



妥協が否定されるケース

現状認識、持つべきスタンス(平和を取るか利権を取るか)に対する共通認識が醸成されないまま交渉するとどのような妥協点も歓迎されないことがある。組織の長の仕事が難しい理由はここにある。



妥協しないこと/妥協的でないこと

自分の主張、思惑、都合を100%通してしまうこと。相手はすべて受け入れる態度。欧米的な発想の人は別として日本人の価値観(美徳?)にはそぐわないこともある。

両者あるいは参加者が一切妥協することなく合意することもある。最初から相違点が全くないケースだ。

決裂。合意点に達しないこと。排他的主張、相反的主張が残るので、緊張と圧力が継続する。

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