"Windows XP"超長寿の正しい理解の仕方?
ロブ・ライリー(コンサルタント)の記事(訳文)「WindowsXPが“超長寿OS”となった3つのヒミツ」を見たがピンと来ない。
Windows XP
http://ja.wikipedia.org/wiki/Microsoft_Windows_XP
最初のリリースは2001年。サポート終了は2014年。サポート終了後も使い続けるユーザーもいるし、その数も決して少なくないから、問題によってはマイクロソフトはXPユーザーを無視できないことがあるだろう。現実にIEの致命的脆弱性問題への対応はXPを含めて実施したばかりだ。
Q:
WindowsXPユーザーはどのような時にXPから買い替えを図るだろう。
- 買換えに値する魅力的なバージョンがリリースされた時。
- マイクロソフトは継ぎ足しはやったけどメージャーバージョンアップを長い間実施しなかった。次期バージョンVistaのリリースは2006年。5年間はPXの時代だった。
- XPの次に出したバージョンVistaは使えば直ぐに分かる不良品だった。XPの操作性に慣れたユーザーはVistaに何の魅力も感じなかった。Vista導入は個人でお企業でも見送る風潮となった。結果、XPの時代はWindows7リリースの2009年まで続く。
- Vistaの次に出したWindows7は上出来だった。個人ベースでは7に移行したユーザーも少ないが、企業の基幹アプリはXPベースでがちがちになっているので企業ユーザーはXPから離れることができない。ただサポート終了を視野に、7への移行準備に入った企業は多いが、コスト面と移行トラブルに対する不安からXP継続が大半。
- Windows7の次に出したWindows8は失敗。タブレットなどモバイルデバイスを意識してPCユーザーに混乱を与えるだけだった。企業ユーザー(特にシステム部門)は顔を青ざめた。XPと8とのギャップが想定外の大きさになったからだ。マイクロソフトはあわてて8.1を出してUIをPC風?に少し戻したが、企業ユーザーの信頼は得られていない。
- 企業ユーザーをつかむには更にい8.2, 8.3をリリースしなければいけないだろう。企業のモバイルワークへのソリューションとオフィスワークのソリューションの同時達成は魅力的だけど、保守的な企業ユーザーはそれを望んでいるわけでもない。
- 結局XPを乗り換える入れ物はまだ存在しないようなものだ。
- 保持することにリスクが生じた時。
- サポート終了の今はまさに其の時だ。脆弱性情報の管理はどうすべきかなどサポート終了と言っても問題は消えない。
- マイクロソフトは完全に読み違えている。極端に言えばXP互換OSを最初に作るべきだった。モバイルデバイスの統合はしばらく併走させてからの次でもよかった。今、XPのしこりも残すし、モバイルデバイスへの対応も中途半端。マイクロソフトDNA(互換性を必至に追求)が消えてしまった。
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要するに、マイクロソフトはろくに受け皿も用意しないままXPユーザーを崖から突き落としているのが今の状況なのだ。
7で乗り換えることができた人は7にとどまっている。
7で乗換えができなかった人は今立ち往生。
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