今のエンジン技術で燃費・環境・パワーを追及した答えはメルセデス・ベンツS300h?
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- ヨーロッパの環境対策はクリーンディーゼル(第二2世代ディーゼル)が主流だ。市場シェアもガソリンを上回る。ディーゼルの特徴は中速トルク、低燃費。日本メーカーも欧州市場向けにはクリーンディーゼルを搭載して販売している。
- 日本市場では石原都知事のアピールもあってディーゼルは環境の悪役にされていたが、クリーンディーゼルの導入が徐々に進んでいる。特にマツダは小型クリーンディーゼルで優位性を持っていてトヨタとの技術提携の要因とみられている。
- クリーンディーゼルと言っても環境面では電気モーターには対抗できない。また低速時のドライブ性能・環境性能は高くない。ディーゼルのハイブリッド化はその短所をカバーすることになり、ベンツの提案は当然帰結といえる。
- 課題は重量。ハイブリッドは電池のお化けでこのコンパクトは継続課題。ディーゼルも重量があるので小型化・軽量化が継続課題。
- トヨタ・マツダが1.5Lディーゼル+ハイブリッドをミドルサイズカー(日本市場・欧州市場向け)に搭載して出てくるのは時間の問題。廃棄容量のバリエーションはトヨタの販売網に乗るなら、あと2種類くらいが追加されるかもしれない。1.0L, 1.2L, 1.8Lあたりがその候補。
- 軽に乗せるディーゼルはスズキくらいしか本気で考えないだろうが、侮れない。スズキこそが最後まで残る自動車メーカーだから。インド市場でのディーゼル普及を考えればある意味当然のことだ。
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http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ27HSP_X20C15A8TJC000/
ベンツ、国内初のディーゼルHV 1000万円切る車種も
2015/8/27 20:07
メルセデス・ベンツ日本は27日、旗艦車種「Sクラス」で日本初のクリーンディーゼルハイブリッド車(HV)「S300h」を発売した。環境性能を高めたディーゼルエンジンに電気モーターを組み合わせ、軽油1リットル当たりの走行距離は最大20.7キロメートルという。
内装の違いなどで3モデルあり、価格は998万~1340万円とした。最も低いモデルは1000万円を下回り、Sクラスで最も安くなる。幅広い価格設定により、消費者の環境意識の高まりを追い風に伸びている国内のディーゼル車市場でシェア拡大を狙う。
ベンツ、日本初のディーゼルハイブリッド「S300h」
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ベンツ、日本初のディーゼルハイブリッド「S300h」
Sクラスはベンツのディーゼル車として8車種目になる。排気量2.2リットルの直列4気筒エンジンを採用し、過給器(ターボチャージャー)を搭載した。最新のV型8気筒エンジンと同じトルク(回転力)で力強く走ることができるという。
車の発進時に電気モーターを使い、加速が始まるとエンジンを作動する。定速走行時にアクセルペダルから足を離すとエンジンを使わないで走り、燃費を向上させた。
様々な安全性能を標準装備する。カメラやミリ波レーダーで周囲の障害物を検知するほか、渋滞時も車間距離をとって前方車両を追従できる。
Sクラスは大型高級セダンでシェア5割を占める旗艦車種だ。これまではガソリン車、ハイブリッド車(HV)、家庭で充電できるプラグインハイブリッド車(PHV)があった。今回のディーゼルHVは「Sクラスの販売の3割を占める」(上野金太郎社長)とみている。9月には最量販車種の「Cクラス」にもディーゼル車を設定する。
ディーゼル車の販売は1~7月に前年比2.3倍の9万4000台弱と大きく伸びており、ベンツの主力車種搭載で一段と市場が伸びる可能性がある。
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