清原和博逮捕のニュースを聞いて改めてドラッグの恐しさに身が震える思いだ。
人を中毒にさせるものは、結局は脳内の刺激対応特性の問題だろう。
刺激とはケミカルが脳神経に作用すること。脳細胞は刺激を受けて何らかの反応をする。反応はケミカルを返すことになる。反応して出したケミカルもまた脳を刺激する。刺激の連鎖が起きるが構造は単純だ。
刺激連鎖は単純だが、状況は人によって違いが出る。
脳は刺激を受けると刺激を緩和させるケミカルを出して刺激を弱めようとする。刺激は徐々に薄められてくる。刺激を忘れて、仕事などがまた続けてできるようになる。進化の過程で培った特性、メカニズムの一つだ。身体の何処かを怪我しても戦いを続けることができる。
刺激を緩和するケミカルが脳内麻薬だ。これは多分幾つも種類があるのではないか?。あるいは、脳内麻薬を出させるメカニズムが複数あるのかも知れない。
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- 刺激を受ける。刺激は神経伝達またはケミカル伝達にて受ける。
- 刺激を緩和させるケミカルを出す。脳内でリクエストとレスポンスが伝達される。
- 刺激は収まる。 慣れ状態、麻痺状態。あるいは快感状態。
- ケミカルが消費されると元の状態に戻る。
- 原因(怪我など)が残っていればまた刺激を受けることになる。
- ここまでは普通の刺激対応。怪我などは傷みが出たり引いたりしながら徐々に治っていく。アルコールの場合は快感を喚起する刺激となる。
- 快感を記憶する。バランスシフト。ノーマル状態の変化。 刺激が必要になる。
- 依存性、中毒性の始まり。軽度の場合はバランス変化も少ないので刺激を絶つことで、少々の虚脱感は有ってももとのバランスに戻せる。
- 直接作用で快感のレベルが高い。覚醒したときのギャップもその分大きい。
- 繰り返すとバランスシフトの量も大きい。
- バランスを戻すには相当の努力が必要。
こんなことは誰でも知っていることだ。知っていて何故止めることが出来ないか?。
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清原和博への覚醒剤密売人逮捕のニュースが流れている。犯罪組織はどこでラインを切るか対策していた筈だ。清原が負った苦痛を今度はその密売人が負うことになる。 ラインが中国、北朝鮮まで繋がることはないのだろうか。
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覚醒剤はなぜ怖いのか?
多分、それを服用して体内に入れれば脳にダイレクトに作用して、一種の快感、爽快感、高揚感、興奮、など非日常的な刺激を経験できるのだろう。
初めてタバコを胸いっぱいに吸ってみたり、初めてアルコールを飲んだり、ゲームに熱中したり、 スポーツでの達成感でも。これらは脳の成功体験なんだ。脳が受ける刺激の大きさを測る物差しは何か難しいが、脳は成功(快感)を記憶して、再度の成功を求める。成功体験は行動を支配する。
のめり込み。
もっと成功を、もっと刺激を、もっと快感を、脳は要求する。理性の部分は欲求を制御するし、スポーツなら体力の限界、疲れがストッパーになってのめり込みにも限界が来る。賞金を懸けるとまた頑張るがやはり限界は来る。 体の中のエネルギーの消耗が限界を作る。
社会生活の喪失も制約になる。一日中ゲームをやれば社会から捨てられる。ゲーマーのプロになれば別だが。
前回と同じ刺激は前回と同じ快感に結びつかない。快感のライフサイクルを考えることだ。拒否(恐怖)、受入(順応)、劣化(麻痺現象)、欲求(拡大要求)、破綻(限界破壊)、離脱(復帰)。
劣化を補てんする欲求が強いことも覚醒剤の怖さだが、もっと怖いのは破綻、離脱が容易にできないこと。他の刺激物でも重度ののめり込みは所謂中毒症で破たん、離脱は困難。逆に言えば、覚せい剤の場合はなかなか破たんまで行かない。しかし、一方通行なのだ。薬をやめても、忘れることが出来ないままでいるのだ。いつまでも破たんへの線上にのっている。破綻、離脱時の恐怖をしれば、ますます奥深く入っていくことになる。
お酒などと違って、覚せい剤は社会性を維持したまま、刺激を味わうことが出来るものと錯覚する。受入順応のプロセスだ。劣化は既にのめり込みの段階だ。あとは地獄道。
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