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高齢運転者事故が示す交通事故問題の本質

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メディア関係者もそろそろ気付くべきじゃないか。

ドライバーの運転する車は事故を起こす。うっかり、勘違い、思い違い、咄嗟のことで反応できない、ブレーキとアクセルを間違えた、・・・など。

運転能力がある人でも、常に万全ではない。

飲酒の影響、喫煙の影響、躁うつ性の影響、医療役(風邪薬でも)の影響、喧嘩や口論の影響、過労の影響、睡眠不足、・・・。

目にゴミ虫が飛び込むこともある、目に想定外のライトや反射光が飛び込むこともある。視界を失ったときに前の車がブレーキを掛けたり、割り込みがあったり。想定外の事故のチャンスはいくらでもある。

運転に自信がある人でも3日間一睡もさせないで名神を走らせてみてくれ。必ず事故る。無事頑張ったら寝かせないで次の日も走らせてみてくれ。事故は時間の問題。極端なケースと思うだろうが、似たような無茶はある確率は発生している。

今の体調では難しいと思う人は、運転席に座らない。無理は無茶。そういうことにチャレンジする事情のある人もいる。

無責任なチャレンジ(本人はチャレンジとも思っていない)に走る人もいる。

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なぜ、自動車事故が起きるのか?

答えは超簡単でしょう。クルマが動き始めたら事故が起きる確率が上がる。止まれば事故らない。

クルマは馬鹿だから、単純だから、前にしか進めない。 思いもつかない方向に走り出す車は存在しない。

どんなにスピードを出していても前に何らかの物体が存在しない時は事故は発生しない。

事故は、アクセル操作で発生しない。事故はブレーキ操作で発声している。

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急いでいる人はアクセルを吹かせばいい。特に急がない人はそろそろとアクセルを踏んでいればいいだろう。オートドライブに任せて低速走行でもいい。

いずれの場合であっても、事故回避で肝心なのはブレーキ操作。

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前に障害物があったら止まる車。人の場合は予測するか安全域を広くとるか。動物御飛び出しでも止まる。落下物でも。信号が赤なら止まる車。進入禁止でも止まる。急加速に対するブレーキング。とにかく、車は止めればいい。

そうすると、

オートパイロット運転で走る人ばかりになるだろう。結果、車同士の自動協調により、安全で高速な走行が可能になる。


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今の問題はメーカーの怠慢。メーカーに適切な指導をしない無作為の行政と政治家。

こんな車は簡単に作れる。作ってもメーカーが儲かる構造が無いから作らない。事故で飯を食っている人がいるんだろう。それも行政の中に。

メーカーの怠慢は犯罪レベル。新しいエンジン、新しいデザイン、・・・ばかり。絶対止まる車作りは放置したまま。新車のカタログに「絶対止めて見せます!」と宣伝しているものはない。

「止まる車」は社会コストを下げているので破格の軽減税にすべきだが、利権屋政治家は安全より金に走る。

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高齢者になったら車を奪う?
馬鹿じゃないの?
高齢者にこそ便利を提供すべきでしょう!

メディアも政治家も、もしかすると日本人の多くが馬鹿になっている。

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自動運転 システム構成と要素技術

 
自動運転(第2版):システム構成と要素技術

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政府(安倍晋三)は5月21日の国会で高齢者事故対策指示を表明したが、内容は目先対応のものしか取り上げられていないようだ。メーカー保護の姿勢は変わらない。本当の保護でないことは確か。いずれどこかのメーカーがやることだから。後手を引けば、保護策はメーカーにとっても余計なお世話だったということで終わるだろう。



・・・この記事も興味深い・・・

ブレーキングに関する技術環境や心得や準備など幅広い理解を助けてくれるが、だからこそ、メーカーは自動ブレーキの改善と普及が緊急課題と認識すべき。

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画像とレイアウトデザインも工夫されたオリジナルサイトで閲覧してください!

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https://diamond.jp/articles/-/203103

 ダイヤモンド・オンライン
自動車事故多発の原因は、ブレーキを適切に踏めない人が多いせい!?(上)
リスク対策.com


歩行者が犠牲になる痛ましい交通事故が多発しています。交通事故の原因や対策についてはいくつかの論点がありどれも重要ですが、今回はブレーキについて、リスク対策.comの人気コラムニストであるアウトドア流防災ガイド・あんどうりす氏が解説します。
最近の事故、ブレーキうまく使われず

 滋賀県大津市の交差点で2台の車の衝突に巻き込まれた保育園児16名の死傷事故や、東京・池袋の交差点でクルマが暴走し母子2名の命が失われた事故など、痛ましい交通事故が相次いでいます。

 交通事故の原因や対策についてはいくつかの論点があり、どれも重要ですが、今回は、ブレーキについてみなさんと検討したいのです。

 なぜかというと、昨今の交通事故の記事の見出しを見ても「ブレーキかけず」「ブレーキ痕なし」「アクセルとブレーキの踏み間違い」など、ブレーキをうまく踏めていない現象が見受けられるからです。

■「双方ブレーキかけずと断定 大津の園児死傷事故」(日本経済新聞 2019年5月10日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44612260Q9A510C1AC1000/

■「神戸バス事故、ブレーキ痕なし アクセルと踏み間違いか」(朝日新聞 2019年4月23日)
https://www.asahi.com/articles/ASM4R5725M4RPIHB01R.html

■「交差点前にブレーキ痕なし 千葉の2人死傷事故」(産経新聞2019年4月23日)
https://www.sankei.com/affairs/news/190423/afr1904230019-n1.html

 もちろん個々の事故では、ブレーキは間に合わなかったというものはあるでしょうが、そもそも急ブレーキって皆さん練習したことがありますか? ないという方も多いのではないでしょうか?
ハンドル切るよりブレーキを

 事故にあった際はもちろん、地震の際、落下する橋の手前で急ブレーキを踏めば命が助かるという場面もないわけではありません。いざというとき、私たちは適切にブレーキを踏めるのでしょうか?
出典:写真AC

 実は、クルマの実技試験には急ブレーキは入っていないのです。だから免許を持っているからといって、体験しているとは限らないのです。ご存知でしたか? 急ブレーキを練習していなかったなんてちょっと衝撃です。

 でも、自動二輪(オートバイ)の実技試験には急ブレーキの課題があるのです。たとえば中型自動二輪以上の場合、時速40キロの状態から11メートル(路面が濡れていたら14メートル)以内に停止できなければ、免許はもらえません。ですから自動二輪のバイクに乗っている方は、急ブレーキ体験のある方ということになりますね。

 ブレーキを踏んだ場合の効果は大きいです。衝突エネルギーは速度の2乗に比例します。ということは、減速さえできれば被害規模は2乗に比例して小さくすることができるのです。被害を2乗に比例して小さくできるなんてブレーキってけっこうすごいかもと思います。時速40キロを20キロまで落とせたら、衝突エネルギーは半分ではなく半分の半分=4分の1まで減らせるのが、ブレーキなのですね!

 とはいえ、クルマがぶつかってきそうになったら、なんとかハンドル操作で切り抜けたいと思ったりしませんか?

 映画のカーアクションでは、華麗なハンドルさばきがありますよね。ゲームではコントローラーをテクニカルに操作して危機をすり抜けたりします。そんな光景に慣れていると、ブレーキよりはハンドル操作でその場をしのごうと思いたくなるのも無理はありません。ところがです。個々の状況によるのはもちろんですが、プロのドライバーはこぞって、ブレーキ優先を口にされます。

■ブレーキやハンドル操作、技能を再確認 京都でシニア向け講習(京都新聞 2019年5月12日)
https://craft.kyoto-np.co.jp/top/article/20190512000042

 なぜでしょう? それはハンドルをとっさに切ることができるとしても、とっさなので持ち替えまでは難しいと考えると、180度までしか切ることができません。そして、ハンドルを180度切れば、180度車が曲がるかといえば、そんなことはないのです。
出典:写真AC
意外とクルマは曲がれない

 ちょっと細かい計算になるので、苦手な人はここ、スルーして結論だけ見ていただければと思いますが、ハンドルは片側にどのくらいくるくる回せるかというと、だいたい1.5~2回転回るようになっています。間をとって1.75回転だとすると、角度でいえば630度まで(360度×1.75回転)ハンドルは回せるってことになります。

 でも、さっきも書いたように、人がとっさに回せるのは180度程度です。630度分の180度だから、頑張っても29%しか回せていないってことになりますね。

 そして乗用車だと前輪の最大切れ角というのは、概ね35度前後で設計されているそうです。だとすると35度の29%しか動かせないのだから、実際にタイヤの向きが変えられるのは、せいぜい10度ぐらいです。

 しかも、それでクルマの向きが10度変わるのかといえば、そうはなりません。ハンドルを切ると「スリップ角」というタイヤの向きと進行方向のズレが発生するので、クルマの向きが変わる量はタイヤの角度より小さくなってしまうのです。これを3度ぐらいと仮定すると、実際のクルマの向きは7度程度しか変えられないという事になります。

 頑張って7度。
出典:写真AC

 そして、クルマが瞬間的に7度向きを変えたと仮定して、どれくらい車を横に移動させられるか計算すると、

“障害物の5メートル手前で向きを変えたとしても、横方向に動けるのは、tan(三角関数のタンジェント)7度×5メートルで、約61センチにしかなりません。実際には、ハンドルを切ってからクルマが向きを変え始めるまでには時間の遅れがありますから、10メートルぐらい手前でハンドル操作して、やっと61センチの回避量ということになります。”

 クルマのほぼ正面に人がいたら、避けるのは絶望的ってことですよね。
頼りになるABS

 では急ブレーキをかけた場合は、どうなるでしょうか? 時速40キロで走っていた場合を想定してみます。秒速に直すと、約11.1メートルです。


https://diamond.jp/articles/-/203211


2019.5.22
自動車事故多発の原因は、ブレーキを適切に踏めない人が多いせい!?(下)



一般論として危険回避にはハンドル操作よりブレーキを優先

 ハンドルの時と同様に、10メートル手前で危険に気づいたと仮定します。ドライバーが危険を察知してブレーキを踏み、実際にブレーキが利き始めるまでの時間遅れは、一般に0.8秒ぐらいと言われていますから、10メートル手前で気づいても、0.8秒間はブレーキはかからず、約8.9メートル進んでしまいます。それでも障害物の1.1メートル手前から減速が始まるということになるので、多少なりとも衝突エネルギーを小さくすることができる、ということになります。


 このことから、一般論として危険回避にはハンドル操作よりブレーキを優先させたほうが良いということになります。

 もうひとつ、ハンドルによる回避で注意しなければいけないのは「切ったら適切に戻さなければならない」ということです。道路上で急ハンドルを切るということは、多くの場合、クルマは道路から飛び出す方向に向かいます。これを適切に軌道修正できなければ、道路から飛び出して二次被害を生じることになります。大津の事故がまさにこの状況でした。

 この時、ESC(後ほど詳しく説明します)が付いていれば、冷静にハンドル操作さえすれば軌道修正は可能です。しかしESCが付いておらず、クルマが横滑りを始めてしまったら、訓練されたドライバーでも容易な作業ではありません。つまりハンドル操作による回避は「回避できる可能性はほんの少し高まる代わりに、二次被害が生じる確率が大きく高まる」ということです。

 ところで、急ブレーキと言われても、タイヤがロックしてしまって(ブレーキが強く利いて回転しなくなること)ハンドル操作ができなくなるのでは? と心配される方もいるのかもしれません。でも、今はほとんどの車にABS(アンチロックブレーキシステム)がついています。ABS標準装備以前に教習所で習った方の中には、急ブレーキは良くない事と思いこみすぎている方もいますが、今はブレーキを思い切り踏んでも大丈夫なのです。
出典:国交省ホームページ(https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/02assessment/car_h20/safetydevice/abs.html) 拡大画像表示


 この、ABSがついている車で、ブレーキを強く踏み込むとブレーキペダルが振動したり、「グググ」というような音が出る場合があります。これに驚いてペダルを離してしまったりすると、ABSの効果がなくなります。そういうシステムということをしっかり知っておいて、踏み続けるためにも急ブレーキの練習ってやっておいた方がいいですよね!
ESCでスピン防止

 また、ハンドルを切った状態で急ブレーキを踏むとなると、クルマがスピンするのではと思っていませんか? 最近のレーシングゲームはここがリアルになっているらしいですが、昔のゲームだとドリフトとかスピンがお約束という時代もありました。だから、ハンドルを切って急ブレーキなんて考えた事もないとおっしゃる方もいます。でも、実物のクルマの性能はどんどん進化しています。ESCの付いているクルマなら、スピンはまずしません。


 ESC(Electronic Stability Control System)の一般的な日本語訳は「電子制御横滑り防止装置」です。急ブレーキや急ハンドルを切った際、タイヤが滑ってスピンやコースアウトしないように、4輪のブレーキ力やエンジン出力を適切に制御する装置です。コンピューターがクルマのスピードとハンドル操作を監視しており、ドライバーが進みたいと思っている方向を推測して制御します。
JP|BoschESCーESCはどのように機能するのでしょうか(出典:YouTube)

 上記の動画がとってもわかりやすいです。ESCが作動すると、人間だったら決してできない、4つのタイヤをそれぞれ、タイヤ別にブレーキをかけたり、かけなかったりして、進みたい方向を維持している状況に、クルマは進化して頑張っているんだなあとしみじみと感じ入ります。

 ちなみに、米国高速道路交通安全局(NHTSA)の2006年の調査・研究報告では、ESCをすべてのクルマに装着した場合、致命的な単独事故を乗用車で34%、SUVで59%低減できると報告されています。クルマに関心がない人も見てほしいです♪


 このESCにより、クルマは横に滑らず、前輪の向いている方向に進むようになっています。だから、衝突回避でハンドルを切ったあとでも、ハンドルを元に戻すことが可能になっています。ただ気をつけなければいけないのは、ドライバーが適切なハンドル操作を行わないと、危険は回避できないし、タイヤのグリップ限界を超えた制御もできません。

 ESCが付いていると、人にはできない技を繰り広げてくれるので、運転がうまくなったように錯覚できてしまうけれど、自動で何でも助けてくれる装置ではありません。装着車であることをきちんと知った上で、クルマに事故回避の意思を伝えるべくハンドルを切ったら元に戻すなどの動作をしないといけないですよね(装着車でなければ、これをすると事故の規模が大きくなる可能性もあります)。


 そんなわけで、急ブレーキを踏み込む場面で、適切に踏み込めるように、そして、ハンドル操作も的確にできるかどうか知るために、クルマにABSやESCが付いているかチェックしてみてください。

 ABSはほとんどのクルマにはついていますが、気になる方はトリセツを見ればわかります。
車の取り扱い説明書出典:写真AC

 ESCについては以下のスケジュールで装着が義務化されているので、それ以降のクルマなら付いています。

 登録車(軽自動車より大きい乗用車):
 2012年10月1日以降に発売された新型車(フルモデルチェンジ含む)および2014年10月1日以降に販売されたすべての新車。

 軽自動車:
 2014年10月1日以降に発売された新型車(フルモデルチェンジ含む)および2018年2月1日以降に販売されたすべての新車。

 ただし、ESCは自動車メーカーによって商品名が違います。



「自動ブレーキ」正しく認識を




 トヨタ:VSCまたはVDIM
 日産:VDC
 ホンダ:VSA
 マツダ:DSC
 スバル:VDCまたはVSC
 スズキ:ESP
 ダイハツ:VSC
 三菱:ASC

 わからなければディーラーに確認してみてくださいね。


 その他、ブレーキアシストというブレーキを補助する機能があります。力の弱い高齢者や女性などであっても、急ブレーキがかけられます。
「自動ブレーキ」正しく認識を

 そして、有名なのが「自動ブレーキ」と呼ばれることも多い衝突被害軽減ブレーキです。ただ日本自動車連盟(JAF)の調査で2人に1人が誤解していると報告されています。本当は「危険を知らせ、衝突の回避または軽減をしてくれる装置」であるのに、「ぶつからないように勝手にブレーキをかけてくれる装置」であると思っている方がいます。

■ASV(先進安全自動車)の紹介(JAFホームページ)
http://www.jaf.or.jp/eco-safety/asv_cg/enq.htm

 国土交通省も、ブレーキが作動しない場合があることについて動画で啓発しています。
【国土交通省】衝突被害軽減ブレーキは万能ではありません!(出典:YouTube)


どこで急ブレーキやハンドル操作が練習できるのか


 雨の日や逆光の時、下り坂や滑りやすい路面、歩行者の服の色や歩行者の身長が1メートル以下だと作動しないなど、いつでも衝突被害軽減ブレーキが完璧にブレーキをかけてくれるという技術ではありません。

 逆光の場合は、直前まで装置が働いているものの、逆光によってカメラが障害物を見失い、システムが解除されてしまうため衝突してしまうという現象も起こっています。あくまでも人が適切にブレーキをかけることが大前提なので、やっぱり、現状は、みなさん急ブレーキやハンドル操作の練習をどこかでしっかりしていただければと思います。


 では、一体どこで急ブレーキやハンドル操作が練習できるのかという事ですが、体験レポートともに、近々報告いたしますね。お楽しみに!

 あらためて、クルマは簡単に人の命を奪ってしまう道具でもあると思うのです。交通事故によって亡くなった方々のご冥福をお祈りすると同時に、いまなお事故の後遺症や、意識が回復されていない方もいる事を忘れたくはありません。

 今回見ていただいたようにクルマはどんどん進化していて、急ブレーキもハンドル操作もしやすくなっています。でも、人の技術が追いついていません。そもそもブレーキを踏めなければせっかくのアシスト機能も作動しないのです。クルマを利用するのであれば、運転の知識や技術を常に更新させていくことが運転者の責務であると今回書きながら思いました。それから、レンタカーを借りる時はESCが付いているか聞いてみようとも思いました。どうかみなさまも安全運転を♪
 

(取材協力:モータージャーナリスト 安藤 眞)
あんどう りす/阪神大震災被災体験とアウトドアの知識を生かし、2003年より全国で講演活動を展開。当時誰も提唱していなかったが、現在では当たり前になっている毎日のカバンを防災仕様にというアイデアを提案。特に子育てグッズと防災グッズをイコールにしてしまうアウトドア流の実践的な内容が好評。楽しくて実践したくなる、毎日の生活を充実させるヒントがたくさんあると親たちの口コミで全国に広まり、毎年の講演回数は100回以上。著書に『りすの四季だより』(新建新聞社)がある。