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22歳の春の犯罪「小島一郎のケース」






22歳の春の犯罪「小島一郎のケース」

またしても22歳の春の犯罪。厳密に22歳でなくても21歳でも25歳でも似たような背景がある。22歳は象徴的な年齢だ。

挫折した少年、しくじった青年 は22歳の春が何よりも疎ましい。能力は高いのに何かの都合で(理不尽な理由などで)挫折するしかなかった若者にとっては心の落ち着かない春になる。自分の友達は22歳になって大学を出て意気揚々と社会に出てくる。自分は一足先に社会に出たり(出されたり)あるいは社会でも躓いていたりする。

心弱く挫折した若者は22歳になると、若いフレッシュマンを見たりするだけで正常信を失う。自制心を失えば、イライラする毎日だ。重圧を受けてついには正常信を失う。暴走する若者が出現する。

今は学歴一辺倒の社会ではないのにそう思い込んだ人は苦しい22歳の春を迎えるのだ。実力主義と言っても学歴偏重は次々顔を出す。自分の選んだ生き方が学歴と無縁な世界なら22歳の春問題(事件)は起きない。



小島一郎のケース
彼もまた挫折を余儀なくされた。発達障害とか自閉症とかの言葉を聞いてもピンとこない。人は誰でも能力獲得の程度や時期にばらつきがある。 平均からの乖離の程度によって天才と呼ばれたり秀才と呼ばれたり凡人と呼ばれたり。

マイナスの乖離の場合は阿保とか馬鹿とか呼ばれたりも。全部個性の一部に過ぎないことだ。

授業や集団行動に付いてこれない場合は特別に編成されたクラスとか施設で教育を受ける。天才には英才教育が施されることもある。

いずれも自然なことだ。小島一郎が特別な施設(自立支援施設?)で教育を受けることになったとしても特別なことではない。

小島一郎の攻撃性。暴力性。これはどのように醸成されたものかは分からない。両親すら信頼できない理由も。一番身近な存在に対して、一番関与してくる存在に対して、メンタルな交流が上手く行かない時に自分が攻撃されていると思うのかもしれない。

いじめたり、ネグレクトしている訳でもないのに、そのように受け止めてしまったと推定できる。独特な被害者意識がかれの中心に座るようになった。中古の水筒で刃物事件はそのようなときの発生しただろう。

心の交流と関係のない勉強、読書、 授業は心地よかったと思われる。おとなしくしている限りは心は平和だ。

社会に出ると人の交流が始まる。コミュニケーションが下手だからすぐに被害者になってしまう。実際のいじめの有無は分からないが、本人はそう思っただろう。

祖父母はメンタルで深入りしないのでストレスも限定的だった。精神病院を訪問したりするのはまだ前向きに自分の特性と向かい合っていた。

そんな中、22歳の春を無得たのだ。社会適合性の壁を越えられないまま。ストレスを忌避することもできず苦しみもがき続けて恐らくうつ病に近い状態だっただろう。



他人のような対応をする実父、姿を現さない実母。違和感がある。彼らが最も苦しんできただろう。家族を守ろうとしたかもしれない。彼らの罪はストロークが十分でなかったこと。やはりネグレクトだ。結果論を言っているに過ぎない。ストロークを掛けても駄目だったかもしれないからだ。

小島一郎をさっさと送り出しただけの施設の在り方は大問題。どんな人だったか問われて問題のないおとなしい人でしたと答えている職員が映っていたが、何も見ていなかったとしか思えない。正しい進路は何かを本気で考えたのか不明。

交流障害を残したまま世間に出されてしまった一郎は22歳の春の自滅に向かって一本道だったかもしれない。 苦しみながらの数年だった。

彼の不幸は、自分のコミュニケーション障害を自ら克服する あるいは回避するだけの能力がなかったこと。助言や支援を適切に消化できなかったこと。



新幹線の手荷物検査は無理と鼻から決めてかかる連中の多いことに驚く。こういう連中が日本社会の病巣なのだ。

高速・密室・大量でセキュリティは抜かしていい理由などどこにもない。最初に目論んだセキュリティ設計が破綻しているんだ。

国鉄だろうが民鉄だろうが言い訳は通用しない。馬鹿みたいな評論家が多いのに驚くばかりだ。




https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3158923010062018000000/

容疑者と被害者、同じ車両 新幹線3人殺傷事件
 

2018/6/10 10:49 (2018/6/10 13:33更新)

 神奈川県内を走行中の東海道新幹線内で乗客の男女3人が男に刃物で殺傷された事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された自称愛知県岡崎市の無職、小島一朗容疑者(22)と死傷者3人はいずれも同じ12号車に乗っていたことが10日、県警への取材で分かった。

 

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神奈川県警小田原署を出る小島一朗容疑者(10日午前4時45分)=共同
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神奈川県警小田原署を出る小島一朗容疑者(10日午前4時45分)=共同

 小島容疑者は「むしゃくしゃしてやった。誰でもよかった」と供述。県警は乗客を無差別に襲った可能性があるとみて、動機などを詳しく捜査するとともに今後、静岡県三島市のJRの車庫で車両を実況見分する方針。

 県警は10日午後、死亡したのは兵庫県尼崎市潮江5、会社員、梅田耕太郎さん(38)と明らかにした。事件は9日夜、新横浜―小田原間を走行していた16両編成の東京発新大阪行きのぞみ265号で発生。20代の女性2人は頭や肩に軽傷を負って入院したが、11日にも退院する見込みという。

 県警によると、小島容疑者は東京から名古屋までの自由席券を持ち、「東京から乗った」と話している。逮捕されたのも12号車で、現場では少なくとも2本の刃物が見つかっている。


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小島一朗容疑者を乗せ、神奈川県警小田原署を出る車両(10日午前)=共同
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小島一朗容疑者を乗せ、神奈川県警小田原署を出る車両(10日午前)=共同

 事件の起きた新幹線車両は小田原駅でけが人を降ろした後、三島駅に移動。乗客は別の車両に乗り換え、目的地に向かった。

 大津市の男性会社員(29)は、10日午前3時すぎに新大阪駅に到着し、車内泊。毛布は配られないまま、3列シートで横に。始発列車に乗るため、午前4時40分ごろには列車ホテルを出た。

 「車内は明るい上に寒く、まどろむ程度にしか眠れなかった。水と乾パンが配布されていたが、面倒で取りに行く気力もなかった」と疲れた様子だった。〔共同〕