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かねる|かねない(使い方)

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かねる|かねない(使い方)
  • かねる(兼ねる)
  • かねない(兼ねない)
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  1. 「兼ねる」は「出来ない 」の意味。上(前)に来る言葉を否定することになる。
  2. 「兼ねない」は「兼ねる」の否定だから、「出来ない」の否定、「出来ないこともない」になる。即ち、出来るかもしれない。出来る。ということだ。過去形に対する言葉でなく未来形に対する言葉。ポテンシャルがある。意図がある。
  3. 「兼ねない」はまだ明確な意図は持っていない。弱い否定。
  4. 「兼ねる」は強い否定。
  5. どちらもニュアンスは否定的なのだ。明確に強く「出来ない」というか、曖昧に弱く「するかも知れない」とか「必ずする訳ではない」という違い。
  6. 「兼ねる」は自分の意思を表現するが、「兼ねない」は他人の意思を推測するものだ。

難しく感じるが案外と普通に正しく使っているものだ。


大は小を兼ねる」の兼ねるは「出来ない」のニュアンスは出てこない。むしろ肯定的。「出来る」の方だ。兼用・兼務。ニュアンスが逆転する。

自分の動詞の下に兼ねるが来るときに否定的。面白い。言葉の歴史の何処かで逆転する理由が生じたのだろうか。



以上はau のホームページを見ていて「兼ねます」という表現が入っていて気になって理解を復唱していったものだが、何を言いたいかというと、企業の公式ホームページの中で、「兼ねる(かねる)」とか「兼ねない(かねない)」の表現を使うことは好ましくないということ。用法的には正しくても、受け手が歪み、曖昧性を感じるようなら、やはり好ましくない。一般利用者に発信するならこの手の言葉による表現は回避すべきだということ。

文法的、用語的に正しいことと、多くの訪問者に正しく理解してもらうことは別の事です。au には目的を正しく理解してホームページに反映させるだけの底力が不足している。