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スカイマークの白馬の騎士に名乗りを上げたデルタ航空とは?



スカイマークの白馬の騎士に名乗りを上げたデルタ航空とは?


ある意味、放漫経営で瀕死の状態に陥ったスカイマークは再建のためには強力な支援パワーが必要。

JALにはスカイマークを立て直すほどの力はない。特に国内線での競争環境では優位性を持っていないので、限定的支援に留まるだろう。国内線強化のためにはスカイマーク取り込みは重要だ。ワンワールドグループへの取りこみも可能。しかし、自らも再建途上とすれば1社での再建はむり。

ANAは国内盟主。スカイマークを全体のフライトラインミックスのなかで位置づけることが出来れば、まさに匙加減一つで、手厚い支援が可能になる。スターアライアンスグループへの取り込みも可能だろう。羽田の発着権がスカイマークの大きな魅力だ。JALとの共同支援はグループ入りの制約となるため1社支援に拘る必要があった。

デルタは現在世界最大級のエアラインでスカイチームアライアンスグループの盟主。課題には日本国内に提携する航空会社を実現することだが、今回のスカイマークは千載一遇のチャンスと考えられる。デルタはスカイマークのグループへの取りこみは、資本、人材、機材などあらゆるサポートを提供して行なうだろう。スカイマーク単独の価値以上にデルタにとっては戦略的価値が高いのだ。



日本の国全体を考えれば、ANAの実質的な寡占化が進むことの是非が問われる。ANAは既に準国策企業だろうから、経営体質がより強靭になることは国際競争を見据えれば必ずしも悪い話ではない。

寡占化は健全な競争を阻害すると考えれば、デルタの協力を受ける方が国全体としては健全だ。

スカイマークにとっては実質的なANAグループ入りすれば、経営の安定化は達成できるか、飛躍するチャンスはない。よき構成員としての振る舞いが優先されるからだ。

デルタの協力を得てスカイチームに入れば、スカイチーム顧客の日本の受け皿として安定化と発展のチャンスが得られる。何よりも従来ライバル視していたANA/JALとの対抗意識を継続できるので従業員のメンタルも低下させずに済む。



スカイマークの選択?

デルタが何を要求してくるか見極めは必要だが、スカイマークにとっては好ましい選択になる。

旧運輸省(国交省)の思惑が海外資本の入り込みを嫌うものであれば、何らかの条件がつくだろう。何時の間にか、デルタの援助だった筈が、中国資本に乗っ取られているような事態は避けなければいけないからだ。