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トレイルランニング大会 「登山道で事実上できない」はグッドリード!?



トレイルランニング大会 「登山道で事実上できない」はグッドリード!?

  • 世の中には面白い仕事があるものだ。ボランティアなのかな。圧力団体に見えなくもない。でも、まあ、こういう検証的なスタンスのものがあれば、日本は健全だ。
  • でも、字面は兎も角、内容でj考えれば、山を歩いていてランナーが上からでも下からでも次々やってきたら道を開けて通すしかない。ぶつかられたりして怪我をするのはこちらだから。トレイルランニングなんていい迷惑なんだ。だから環境省の言い回しが如何であれ、やめて欲しいイベントだ。
  • でなければ、杖とかを無造作に邪魔をしてやりたいが、それで怪我をされるのも困る。
  • 連中は小さな虫も花も踏みつけて、静かな登山者を脇へ追いやり、道を歪ませて走り抜ける傍若無人の暴徒みたいなものだ。こういうものを禁止させるのは当然の処置だろう。だから、「登山道で事実上できない」は"グッドリード?"なのではありませんか。
  • 日本の司法は形式主義に見えてしょうがないがその弊害があちこちにありそうだ。
  1. 「木をみて森みず」かな?



http://gohoo.org/15022303/

トレイルランニング大会 「登山道で事実上できない」はミスリード

日本報道検証機構, 2015年2月23日

環境省の指針について誤解を与える報道で、反響が大きい

朝日新聞は2月16日付朝刊で「人気登山道 トレイルラン 大会困難に」と見出しをつけ、環境省の新たな指針で、トレイルランニング大会(以下「トレラン大会」)が国立公園の人気登山道で「事実上できなくなる」と報じた。しかし、環境省の国立公園課が15日にトレラン大会関係者に示した指針は、今後も登山道でトレラン大会が開催されることを前提に様々な配慮事項を記したもので、トレラン大会の開催を規制するものではなかった。

    150216_a_38u朝日新聞2015年2月16日付朝刊38面 ※朝日新聞デジタルに「トレラン大会、国立公園では開催困難に 環境省が指針」との見出しで掲載。

トレイルランニングとは、森や山中、自然公園などの未舗装の道を走るスポーツで、2012年に専門誌が創刊されるなど人気が高まっている。

朝日新聞が報じた環境省の「ガイドライン」とは、2月15日付で作成された「国立公園内におけるトレイルランニングの取扱い(概要)」と題した文書。ただ、これは検討段階のもので、今後正式な文書を作成するという(以下「取扱い文書」と呼ぶ)。

取扱い文書では、トレラン大会の開催で登山道や周辺環境への影響、利用者の安全で快適な利用の妨げが懸念されていると指摘した上で、「国立公園内で開催される、トレラン大会等を対象」として定めた。この記述から、国立公園内でトレラン大会の開催を前提にした指針であることがわかる。

取扱い文書は、国立公園のうち「保全対象として重要な自然環境である場所」や「歩道の複線化や拡幅が懸念される場所」などはコースを設定しないことを求めている。また、特別保護地区及び第一種特別地域については原則としてコース設定を回避するよう求めているが、自然環境への影響が発生しない場合は「地域の状況に応じて判断」すると記している。

配慮事項として、他の登山者が多い路線や混雑期を回避するよう求めているが、「開催日時、コース、他の利用者(登山者等)への留意事項をウェブ等で周知する」とも書かれ、基本的に、大会が開催されることを前提に、他の登山者に配慮するよう求める内容になっている。

朝日新聞の記事は、ガイドラインに「大会参加者は歩行者を優先すること」と明記されたと指摘していたが、この取扱い文書には「参加者に求められる遵守事項の例」の一つとして「レース中においても、他の公園利用者への配慮を心掛けること(特にすれ違いなど)」「他の公園利用者とのすれ違いでは、他の利用者を優先させること」と書かれているにとどまり、あくまで「すれ違い」時の歩行者優先を求めたものだった。

環境省国立公園課は2月15日に新指針の説明会を実施。参加者によると、担当者は「環境省としては大会を排除するということではなく、公園の利用のあり方や自然環境を考慮した上で、トレイルランニング大会がよりよいものになればと考えている」「自然の中で走りたいという人が増えているのは事実なので、それに対応する国立公園像を目指すのも私たちの役割のひとつ。バランスをとりながら、さまざまな意見を聞いて一つひとつ解決すべき課題だと考えている」と説明したという。

    平成27年2月15日

    国立公園内におけるトレイルランニング大会等の取扱いについて(概要)
    環境省国立公園課

    1.作成の背景・目的
    ○狭隘な登山道等で、多人数で競争するトレイルランニング大会等(以下トレラン大会等)」を開催することによる、登山道とその周辺の自然環境への影響、公園利用者の安全で快適な利用の妨げが懸念されている。
    ○国立公園の適正な管理の観点から、国立公園内で開催されるトレラン大会等の取扱いをとりまとめることにより、自然環境の保全及び快適な公園利用環境の確保を図る。

    2.取扱いの前提となる事実関係等
    ○国立公園内の歩道(登山道等)は、地域特性に応じた徒歩利用を目的に公園計画に位置付け、管理者によって維持管理されており、トレラン大会等の集中的な走行利用は想定して計画・管理されていない。
    ○トレラン大会等による周辺の自然環境への影響、歩道の維持管理上の問題、他の公園利用者(登山者等)との接触事故、静穏の妨げ、混雑等が懸念されており、既に個々の現場では関係者による調整が行われているが、統一的な指針がないため、関係者間で軋轢が生じることがある。

    3.取扱いの基本的な考え方
    ○今回の整理は、国立公園内で開催される、トレラン大会等を対象として扱う。
    ○地方環境事務所等では、本取扱いに基づき、各国立公園の自然環境や利用状況等の特性を踏まえ、実際のトレイルランニング大会の主催者等からの相談に対応するとともに、関連する許認可の運用等に関する細部解釈の指針として活用する。また、地方環境事務所において国立公園ごとに作成される「国立公園管理運営計画」の作成や改訂の際には、トレラン大会等のルートや期間等についての詳細な指導事項や地方自治体との連携等について、記載することとする。
    ○さらに、都道府県にもお知らせし、国定公園や都道府県立自然公園の中で開催されるトレラン大会等の取扱方針の検討の参考にしていただく。

    4.取扱い方針
    ○コース設定に関する基本的な考え方
    ・国立公園の中でも厳正な保護を図っている特別保護地区及び第1種特別地域、それに準ずる自然環境をもつ場所は、原則回避。
    ・ただし、部分的に通過する際に、植生帯への踏み出しや土壌浸食の防止措置が講じられている等により自然環境等への影響が発生しないと考えられる場合には、地域の状況に応じ判断。
    ○コース設定の際の配慮事項
    以下の場所については、コース設定しない。
    ・保全対象として重要な自然環境である場所(湿原や泥濘が多く存在する湿潤な環境、高山植物群落等)
    ・歩道の複線化や拡幅が懸念される場所
    ・既に洗掘を受けている場所等、負荷に対して脆弱な環境である
    ・崩落や落石のおそれのあるガレ場や、傾斜地で狭隘な路線区間
    ○トレラン大会等の開催にあたっての配慮事項
    ・トレラン大会等の開催については、他の利用者(登山者等)が多い路線や混雑期を回避する。
    ・開催日時、コース、他の利用者(登山者等)への留意事項をウェブ等により、十分に周知する。
    ・トレラン大会等の主催者、参加者及び後援者が遵守すべきルールを設定し、公園利用の安全性及び快適性を確保する。
    ○その他の配慮事項
    ・専門家等から意見聴取し、野生動植物への影響の回避に努める。
    ・歩道管理者、土地所有者、関係地元自治体等と十分な事前調整を行う。
    ○モニタリングの実施
     トレラン大会等の開催による自然環境等への影響について、把握している情報に応じたモニタリングを大会主催者により実施する。
    ・大会主催者の事前調査により、モニタリング対象及び地点を抽出する。
    ・大会主催者は、事前事後の写真撮影などにより影響を評価する。
    ○モニタリングにより、万一環境の改変等が確認された場合は、大会主催者による原状回復を行う。

    5.大会等の開催・運営にあたり求められるその他の配慮事項の例
    ○主催者に求められる配慮事項の例
    ・地域特性を踏まえ、参加人数制限を検討すること。
    ・密集するスタート付近は、林道等自然環境への影響の少ない場所とすること。
    ・適切な数のトイレを配置し、適切な管理を行うこと。
    ・参加者、応援者の靴底洗浄をしてもらうこと。
    ・住宅地や希少な野生生物の生息地では応援させないこと。
    ・自然環境の保全のための監視員を設けること。
    ・事故等が発生しやすい場所をコースとして設定しないこと。
    ・競技中に緊急事態があった場合、速やかな対応ができる体制とすること。
    ・参加者、応援者、その他の利用者が混乱を生じさせないように案内表示等を設置すること。
    ・歩道管理者立ち会い等による安全点検等を事前に行うこと。
    ・悪天候などに対して、自然環境保全や安全確保のための中止が速やかにできる体制とすること。
    ・参加者や応援者に、大会運営上の自然環境や安全確保への配慮事項を周知徹底させること。
    ・大会等スタッフであることが分かるようにすること。
    ・ゼッケン等を着用することにより、参加者であることが分かるようにすること。
    ・ウェブ、利用拠点、交通機関等において、大会の開催日時、コース、留意事項、連絡先について、十分な周知を行うこと。
    ・主催者、参加者等の責任を明確化すること。
    ・事前調査を行い、十分に収集した情報をもとに、コース選定すること。
    ・関係行政機関等に対する諸手続等は、参加者募集開始前に十分な期日の余裕をもって終わらせておくこと。
    ・参加者、応援者に、所定の場所でトイレをすることを周知すること。
    ○参加者に求められる遵守事項の例
    ・レース中においても、他の公園利用者への配慮を心掛けること(特にすれ違い時など)
    ・コースから外れないこと。
    ・トイレは所定の場所で済ますこと。
    ・ゴミは持ち帰るか、主催者が準備する所定の場所に捨てること。
    ・ストックはキャップを装着し、使用可能場所のみで使用すること。
    ・他の公園利用者とのすれ違いでは、他の利用者を優先させること。
    ・集団、並列走行をしないこと。
    ・ゼッケン等を着用し、参加者であることが分かるようにすること。
    ○応援者に求められる遵守事項の例
    ・主催者のルールを遵守すること。
    ・レース中においても、他の公園利用者への配慮を心掛けること。
    ・歩道外への立ち入りはしないこと。
    ・トイレは所定の場所で済ますこと。
    ・ゴミは持ち帰るか、主催者が準備する所定の場所に捨てること。
    以上

説明会における質疑応答の一部

    Q)
    1.今後、このガイドラインを指針として打ち出すのか?
    2.このガイドラインに準じた配慮を行えば、大会を開催してもよいという意味か?
    3.直接土壌に影響があることもあれば、5年後10年後に影響がでることもある。年数経過については、どう考えているか?
    A)
    1.あらためて整理した上で、文書としてまとめ、地方環境事務所が運用できるよう発信していく。
    2.環境省としては大会を排除するということではなく、公園の利用のあり方や自然環境を考慮した上で、トレイルランニング大会がよりよいものになればと考えている。
    3.経過調査もケースバイケースだと考えている。こういった科学的調査はまだ不十分であるので、今後、モニタリング結果を集めて政策に役立てたいという思いもある。
    Q)
    現在の国立公園はトレイルランニング大会のような集中利用を想定していないということだが、今後の公園計画ではトレイルランニングのような新しい動きにどう対応していくのか。
    A)
    これまでは、大勢が同時に走ることを想定せずに計画設定していた。国立公園の計画の中には自転車道もある、トレイルランニングにも望ましい道があるだろう。国立公園を今後どう管理していくか、地元団体、自治体とともに国立公園のビジョンをつくっている。優れた自然をいかに傷つけずに、いろいろな楽しみ方を持つ人たちに利用してもらうか、検討の余地がある。トレイルランニングに積極的に取り組んでいる自治体などでは、問題が生じないように快適に走れる場所を開拓する努力をしているケースもある。国立公園はただ守るだけの場所ではなく、さまざまな楽しみ方の人たちに楽しんでもらう場所だと考えている。自然の中で走りたいという人が増えているのは事実なので、それに対応する国立公園像を目指すのも私たちの役割のひとつ。バランスをとりながら、さまざまな意見を聞いて一つひとつ解決すべき課題だと考えている。
    環境省「国立公園内におけるトレイルランニング大会等の取扱い(概要)」説明会grannote

    (初稿:2015年2月23日 18:25)