脳内麻薬 ~人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体~
中野信子(著)
まあ、読んでみないことには何も分からないが、しかし、読んだとて何処まで分かるかも怪しいものだ。
いろいろな理由でドーパミンが分泌される。
人間が、いや多くの動物が、種として生きていく上で作り上げられたメカニズムが苦痛の緩和あるいは快楽の症状。それを司るのがドーパミン排出のメカニズム。
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今何が起きているか?
ドーパミンのメカニズムは人間を騙して、苦痛の中でも戦えるようにした。興奮という奴だ。動物も同じ。興奮すると生命の維持にリスクがある場合でも戦い続けることが出来る。興奮することで他の危険信号を全て止めて戦いを維持できる。戦い続けることで戦いに勝つチャンスが生まれる。
命の危険と種の保存のための本能は、戦い、セックス、食い物の状態で動物を興奮させる。
地上の支配者となった人間は興奮しなくても安全は保証されている。以前の動物の時代よりドーパミンを分泌する量は相当減らしてきているだろう。そのことが人間を不健全な存在にしている。代償行為で興奮を作る必要があるのだ。運動、ゲーム、競技、犯罪、浮気、ビジネス、ボランティア、虐めなど。あらゆるものが代償行為として組み込まれていくが、面倒なものばかりだ。もっとストレートに麻薬を使い始める。
興奮をコントロールする。
ドーパミンが頭を騙す物質だが、今はドーパミン分泌メカニズムを騙して人間を興奮させているのだ。
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