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名古屋高裁は痴呆症患者が踏み切り内に立ち入って電車に轢き殺された事故で、鉄道会社が賠償請求を遺族に行ったことを是とする判決を下した。4月下旬の話。遺族は危険な踏切を放置した鉄道会社に家族を事故とは言え殺されて尚且つ電車運行に支障を来たしたあるいは線路清掃などの費用を賠償することまで求められたわけだ。愛情の欠片もない冷酷無比な判決で、恐らく歴史に名前を残すだろう。

論点は2つ。

(1)鉄道会社の安全管理の責任
(2)痴呆症患者のトラブルの責任

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線路・踏切の安全管理の責任は鉄道会社にあるのは当然。相手が盲人でも幼児でも痴呆症患者でも、人が踏み切りにいるときは安全に踏み切りないから退出させなければいけない。踏切内・線路内に人を置き去りにしたまま列車を走らせるのは殺人あるいは未必の故意殺人を適用していいだろう。

一方、踏み切りは生活道路だから、一定のボリュームで開放しなければいけない。 遮断機を上げて直ぐに閉めるのはNG。踏み切りの幅は制限する。踏み切りは最短に儲け、平坦な構造とする。

踏み切りの安全監視。昔のように人を貼り付ければ済む。サボるならサボれるような監視をすること。機械の問題に摩り替えているが安全監視を勝手に放棄しただけでしょう。

安全管理責任は鉄道会社にある。痴呆症の人が思い切りジャンプしたよじ登って線路内に立ち入る訳でない。痴呆症の人でも入れてしまうのは安全管理不十分。このことを無視した判決だから名古屋高裁は鉄道会社から金でももらっているんだろう。



痴呆症のトラブルの責任は遺族ですか?。遺族がいないときは?。ただの高齢者のトラブルの責任は誰?。

国の政策は医療費を抑えるために家族介護を進めているときに、何かあったら家族が全部責任もつんだとやっていると、家族介護にブレーキが掛かる。政策、国のあり方とも違う。この裁判長は何か提案している分けでもなく只の無理難題を要求しているのだ。

しかし、問題は簡単でない。馬鹿娘・馬鹿息子が未成年であれ成人であれ、ときどき馬鹿をやって他人に損害を与えている。その費用負担は家族に求めていいのか。国が責任を負うのは逆に納得がいかないだろう。